沙悟浄 復活!
 あらら、今日はまた寒くなっちゃったね。



どーも、半沢でございます。



昨日、前回紹介した新作はHPにアップ済みです。
http://www.johnnyspade.co.jp/hp/shop/index.html





ヨロシクっす。




最近はやることが山積みで何から手をつけていいのかって感じでございます。




歳とると動きと思考がスローモーでいかんな。




そんな中、ウチの常連さんでもあり、ブランド「WEAR WOLF」を立ち上げてる菅井君が「ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系」の悪魔キャラ「沙悟浄」を描いてきてくれました。





ちなみに俺の支離滅裂妄想ワールドの「ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系」は「カテゴリー」の欄から全部読めます。





菅井君は「ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系」を毎回読んでくれていて、店に来るたびに妄想物語を書いてる俺の心理を聞いてくれたりしていた。





菅井君はまだ若く、絵もそうだけどカッコいいし才能溢れる男でもある。




今は「WEAR WOLF」の今期の新作をデザインしている真っ最中。




新作楽しみにしてるよ、菅井君。




そんな菅井君が描いてくれた沙悟浄はこれ↓


            (菅井画伯 作)


なるほどね!ホホォ〜。




俺の中の沙悟浄のイメージより若い(笑)。




でもさすが、菅井画伯!




イメージをバッチリ捉えてます。




そして頭の皿のアップ↓

             (菅井画伯 作)

ワハハハ!



「セーラームーン耐熱皿」がしっかり乗っかってますな(笑)。




「月に代わってお仕置きよ」ポーズがウケるわ〜。




今度は「ジャンボ」、「ハルミ」、そして「俺」を描いてもらおうっと。




サンキュー、菅井君。




ありがとね。


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今日はCULTURE CLUB!


これはカルチャークラブの中で一番好きな曲。


色々とボーイジョージもあるけども・・・(苦笑)。


この声、この曲、このルックス、ある意味、ポップスターにならざるおえない人ですな。


それではまた!


ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 | - | -
「ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系」 検証
 あー、やっぱ寒っ!半沢っす。



今日は「ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系」の検証をしますぞ!



・・・これはねぇ、何から書けばいいのかわからんですな。



お客さんも「長すぎて・・・妄想物語は読んでないです」なんて言ってたし(笑)。



エキスパートの大石さんが書いてくれた感想が一番ピッタリ!
http://blog.livedoor.jp/expertblogvol2/



「善と悪は どっからが 境目なのだ?どっからが 情アリで どっからが 無情なの?」



この感想に尽きるかもしれません。



大石さん、勝手に引用しちゃいました・・・スイマセン(笑)。



読んでくれていてありがたいっす!


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この「妄想物語」はまともに書いたら本当に長くなってしまう感じだったので、随分と略してあります。



朝に店に来て、2時間で書き上げるってのもあって・・・何も考えずにその場、その場で書いてたね。



いつの日か書き足して「完全版」でも作りたいですな。



第一話を書き始めた辺りは「妄想」なんだから何を書いてもいいや!みたいなノリだったねぇ。



色んなブログがあるけど・・・こんなブログもいいんじゃないかな?って感じで。



最後の方はギャグもあまり出なくなって・・・素の俺の感じになっちゃった。




*主人公「俺」



「俺」なんだけど客観的な感じにしていきたかった。それは読んでる人と同じ目線の主人公にしたかったからなんだけどね。



物語は「俺」の心の独り言で全て進行していくようにしてます。



基本的に第一話からすでに死の一歩手前の老人という設定で、途中途中に「死」に関して考え込んだり、「現代社会」に対する俺の想いをオブラートに包んでソフトに書いてある箇所も多々あります。



沙悟浄、ジャンボ、ハルミに対する感情は俺の人へ対する感情と同じように書くようにしてました。



*「沙悟浄」


沙悟浄はこの物語の裏主役。



第一話辺りではまだ「・・・っす」を使ってない(笑)。



沙悟浄は俺の親友でもある美容師をモチーフにしてます。



この男は俺と同じ年齢だけども、IQが高くて商売の理論やアドバイスを俺によくしてくれます。



たまに俺が悩んでいて相談すると・・・人生を理数的な理論で展開してくるので、確かに正解なんだけど俺にとっては「そりゃ、言ってる意味はわかるけどさぁ・・」なんて思うときがたまにあります。



通常はヘラヘラとしていてそんな事は微塵も感じさせない男なんだけどね。



沙悟浄はヘラヘラと楽しくしていながら、悲しい思い出や「悪魔」としての仕事を遂行しようとする任務を背負った人物で締めるとこ、締める時に使わせてもらいました。



*「ジャンボ」



ジャンボは俺からすると「甘えん坊」で「頑固」。



でも自分の「筋」を最後まで貫こうとする寡黙な大男。



俺の弟(INNSANITY Dr)に少し性格が似てるかもしれませんな(笑)。



物語の途中で悩んだり、迷ったり、恋したりと無骨でワガママではあるけど愛すべき男でした。



喋りに80’sの特徴を持たせたりとカタカナ言葉が特色ではありました。



「フンガー」って・・・「怪物くん」のフランケンじゃん(笑)。



*「ハルミ」


物語に「花」を添えたくて登場させた女性だったんだけど・・・物語最後の切り札になっちゃった。



純真無垢で明朗快活なハルミを最後に「悪魔」にしてしまうのは土壇場で考えました。物語の途中途中に伏線を張っていたんでハルミはどうにでもできたから楽でした。



本当はラストに老師にハルミとお経を交換条件にされて、俺とジャンボはハルミを助ける為に地獄へ向かう予定だったんだけどそれじゃイマイチかな?って思いまして。



もっと過去を穿り出して弄りたかった人物でもあります。



*「徳井」


11話〜15話登場の気の弱いイエスマン。優しすぎて堕ちてしまう人間心理を書きたかった。
この話はクールでした。


*「由里」


同じく11話〜15話で登場した女性。自分的には女性心理はよくわからんのですが・・・こういう状況の時の女性心理ってこんな感じかな?って試行錯誤して書いたのを覚えてます。


*「須藤」


11〜15話に登場のアグレッシブな人物。中学、高校時代にいた不良友達を思い出して書いてました。こんなんばっかりだったわ(笑)。


*「菊」と「太一」


24〜28話で登場した沙悟浄の最愛の親子。
昭和初期の解せない風習を取り混ぜたり、時代背景を意識して書いてました。
沙悟浄のバックボーンの悲しいストーリーになってしまいましたね。


*「ユダジョン」


42話から登場の「悪魔」。金、暴力、欲望の権化で色んな意味でアクセルの役をしてくれました。物語のスピードを上げるのに必要なキャラクター。最後のバスでの皆殺しは残虐だったね。まぁ、自分で書いてるんだけど(笑)。


*「豹柄の男」


45話登場。これまた悲しい運命を背負ってしまった人物で社会への反抗と孤独の果てに選んだ道が狂ってしまった男。


*「リーディン」


50〜56話登場の老婆の占い師。今、改めて読むと占いが当たってない(笑)。これを書いてる時は「このまま、こういうラストにしよう」と思ってリーディンの占いを書いたんだけど・・・俺が気が変わってしまった。「眩しい光と乾いた地面」はハルミの覚醒と沙悟浄の死のラストシーンを想像すると当たってるかもしれないね。


*「老師」


最終回に登場。大体、上層部っていうのは間逆でも繋がっていたりする。警察とヤクザ、○○党と宗教・・・なーんてね。地獄のトップの「閻魔」と人間界の「老師」が裏で繋がっていてもおかしくないわけだ。「老師」が「良い人」だなんてことは決まってないわけで。


*てんとう虫「しずえ」


てんとう虫は何かとキーポイントでした。最初、面白かった「しずえ」がどんどん冷めた態度になっていくのもまた流れでしたね。浮かれた物語がどんどんと不安な感じに展開していくポイントでもありました。「まさる」や「リンダ」の行も個人的には面白かったです。


以上、登場人物の説明でした。


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今日はショーケンの兄貴!


目が違うわ。本物っすね。


「梟」のオーナー、大輔が大好きなショーケン。


井上堯之氏のファンの俺としてはサウンドも含め、カッコいい映像です。


それではまた!


ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 | - | -
ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 其の六十五(最終回)
 どーも、半沢さんですよ。


ラウドミュージアムは12/30まで営業で、12/31〜1/1まではお休みです。


2010年 1/2の12:00から初売りしますので、皆様宜しくお願いします。


昨日、予約の福袋は発送しましたので、ご注文いただいたお客様には1/3に到着予定です。


1/2の初売りも若干の福袋を用意してお待ちしてます!


今年も本当にお世話になりました。


来年も精進して頑張りたいと思っております。


「ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系」も今日で最終回です。


俺の無茶苦茶な妄想物語も終了でございます。お付き合いしてくれた皆様、ありがとうございました。


このブログのアクセス数も毎日かなりのアクセス数で・・・ありがたく思ってます。


長々と読んでいただき、ありがとうございました。


次回からはアパレルらしい普通の日々のブログにしようかなー?なんて思ってます。


もしかして性懲りもなく、また新しい物語をやるかもしれませんけどね。


それでは妄想物語の最終回!今日はちょい長めです。


*この物語はフィクションでジョニースペード商品とは関係ありません。


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「老師様ですか?」




俺はその老人に言った。




「そうじゃ。お前達は何をしにここに来たんじゃ?」




真っ白な髭を触りながら老師は俺にそう言った。




「お経をもらいに・・・老師様からお経をもらいに来ました。」




俺は緊張しながら老師に言った。




「ウハハハ・・・まさかお経で「願いを叶えたい」とか言うんじゃなかろうな?」




老師は高笑いしながら俺に言った。




「その通りっす!お経でこの二人の願いを叶えて欲しいんす!」




俺と老師の会話を聞いていた沙悟浄が体を前に乗り出しながらそう言った。




「・・・お前達には無理じゃ。」




老師はその伸び切った白い眉の奥から穏やかな目をしながら、俺達に言った。




「えっ!?」




俺はその言葉に耳を疑った。




「いや、何言ってるんすか!?老師様!お経で願いを叶えることは出来るじゃないすか!」




沙悟浄は慌てて老師に大声で言った。




「お前、悪魔か?」




老師は沙悟浄にそう言った。




「そうっす!あたしは老師様にお経でこの二人の地獄行きを変更しに来たんす!何で、何でお経ががもらえないんすか!?」




沙悟浄は怒号にも近い声で老師に言った。




「・・・お前がルカか?」




老師は沙悟浄の本当の名前を口にした。




「えっ!?何であたしの名前を知ってるんすか?!」




沙悟浄は驚いたように老師に言った。




「閻魔が「ルカという老いた悪魔が来たら、お経は渡さないでくれ」と言ってたんじゃ」




老師は沙悟浄にそう言った。




「はぁ?!何すか、それは?!嘘は言わないで欲しいっす!!」




沙悟浄は絶叫にも近い声で老師に言った。




「・・・本当じゃ」




老師は沙悟浄に冷たく言い放った。




・・・沙悟浄はその老師の言葉で呆然としてしまった。




そして・・・突然、沙悟浄は天に向けて大きく腕を広げて、目を閉じて念じた。




「閻魔様!閻魔様!ルカっす!今、天竺に来て老師様のところにいるっす!!」




沙悟浄は空に向かって閻魔に叫んだ。




「・・・・」




・・・何も閻魔からは反応がないのか、沙悟浄は何度も叫んだ。




「閻魔様、閻魔様!何で応えてくれないんすかぁ!!!」




沙悟浄から焦りと苛立ちが滲み出ていた。




「無駄じゃ・・・ルカ。閻魔はお前を切ったんじゃ。お前は古いタイプの悪魔じゃ。もう役目が終わったんじゃよ。」




老師はゆっくりとそう言った。




(嘘だろ!?閻魔が?沙悟浄を?・・・俺は・・・俺達はどうすれば・・・)




俺は老師と沙悟浄を見ながら強烈な不安に駆られた。




「ほれ、お前の代わりの新しい「悪魔」が今、生まれようとしてるじゃろ?」




老師はハルミの繭を見ながら、沙悟浄にそう言った。




「まさか!?」




俺と沙悟浄はジャンボが大事に抱えてるハルミの繭を見た。




「フ、フンガ・・・(えっ!?まさか!?)」




ジャンボは老師のその言葉に驚いて、ハルミの繭を見入った。




ハルミの繭は中の鼓動でドクン、ドクンと小刻みに動きはじめた。




「ハ・・ハルミが?・・・嘘だろ・・・何だ、そりゃ・・ハルミは天使だったんじゃないのかよ!?」




俺は唖然とジャンボが抱えたハルミの繭を凝視した。




「ベリッ!」




すると・・・繭の中から鋭い真っ黒な長い爪が飛び出した。




その繭から飛び出した爪の痕から・・・ドロドロとした濃い緑色の液体が流れ落ちた。




俺と沙悟浄とジャンボは驚愕して目を疑った。




そして・・・俺達は老師が言っていることが本当なんだと悟った。




「・・・・閻魔様、閻魔様!あたしを、あたしを騙したんすかぁ!!!」




沙悟浄は天に向かって絶叫した。




「ルカ・・・お前は昔に人間を助けようとしたらしいのぉ・・・。今もこの二人の人間を助けようとしている優しい悪魔じゃ。しかし・・・閻魔曰く「優しい悪魔は悪魔ではない」そうじゃ・・・」




老師は静かに沙悟浄に言った。




「・・・閻魔様が・・・あたしを・・そうすか・・」




沙悟浄は項垂れて、何故か自分の手を見つめていた。




「ボロッ・・・ボロボロ・・・」




沙悟浄の指先が音を立てて地面に落ち始めた。




「あ・・・あ・・沙、沙悟浄・・指!指が落ちてんぞぉ!」




俺は驚いて沙悟浄に叫んだ。




どんどん沙悟浄の肌が乾いた土のように乾燥して、「ポロッ・・・ポロッ」と地面に落ち始めていた。




俺は慌てて、沙悟浄の地面に落ちた皮膚や指を拾った。




「沙悟浄!・・・沙悟浄!!どうしたんだよ?・・・おい!」




俺はその地面に落ちた沙悟浄の皮膚を沙悟浄の体の欠けた場所にくっつけようとした。




その沙悟浄の皮膚は乾燥した泥のようになっていて、元に戻そうとしても無駄だった。




俺はその皮膚の欠片に唾を吐いて、水分でくっつけようと何度も唾を吐いた。




しかし・・・くっつけようとしてる合間にも、次々と沙悟浄の体は泥となってボロボロと崩れてくる。




「おい!・・・おい!沙悟浄・・・沙悟浄・・・畜生!何でだよ・・何でなんだよぉ!」




俺は絶望で涙声になっていた。




「もう・・・もういいっす・・・半沢・・さ・・」




沙悟浄がそう言いかけた時、




「ドサッ・・・ドサドサ!!」




大きな音をたてて、沙悟浄の体が全て地面に崩れ落ちた。




俺の足元に沙悟浄の頭や腕、足がバラバラになって散乱した。




「あ、あ・・・あああ・・・」




俺は背筋も凍るような絶望感で言葉にならず・・・足が竦んでそこに立ち尽くした。




沙悟浄は泥の塊になって朽ち果てていた。




泥の中に沙悟浄が頭に乗せていたセーラームーンの耐熱皿が埋まってる・・・。




「フ・・フガ・・・」




それを見たジャンボは震えて言葉にならない声で呟き、膝を落としてヘナヘナと地面に座り込んだ。




「・・・残念じゃのぉ・・・ルカ」




老師は沙悟浄の泥になってしまった残骸を見て、冷たくそう言った。




「バ、バリッ!!バリバリィ!!」




突然、ハルミの繭が大きな音をたてた。




「フンガー!!(うわっ!!)」




ジャンボは驚いて、ハルミの繭を投げ出すように地面に放り出した。




・・・繭は中から真っ直ぐ、そしてゆっくりと・・・縦に鋭い爪で切り裂かれはじめた。




昆虫が動くように・・・ワシャ・・ワシャと音を立てて鋭く真っ直ぐな爪先が何本も繭の切れ目から飛び出して蠢いている。




(ハ・・・ハルミ?・・・ハルミなのか?)




俺はその不気味な動きを呆然と見つめるしかなかった。




「おぉー、生まれるんじゃな・・・新しい「悪魔」が」




老師は顔に微笑みを浮かべながらそう言った。




「「悪魔」・・・ハルミは悪魔だったのか・・・天使じゃ・・なかったのか・・・」




俺は繭からゆっくりと飛び出してきている黒い蝙蝠の羽のようなものを見ながら呟いた。




それはドロドロとした緑の体液が飛び散る・・・グロテスクな「羽化」だった。




「・・・お前達はこの新しい悪魔の最初の「仕事」になるんじゃろ?」




老師はその「羽化」を見ながら、俺とジャンボに呟いた。




「・・・最初の「仕事」?」




俺は怯えながら老師に言った。




「そうじゃよ。お前達はこの「羽化」した悪魔に地獄に落とされる一番最初の人間達なのじゃよ。」




老師は淡々とした口調で俺達にそう言った。




「えっ!?」




俺は老師に聞き返した。




「この旅は最初から古い悪魔の排除と新しい悪魔の誕生の為に閻魔が考えたもんだったらしいからのぉ・・・お前達はそれに使われただけの脇役の人間じゃ。本当に天国に行ったり、死んだ人間を蘇えらせたりできると思ったのか?・・・めでたい奴らじゃのぉ・・・」





老師は全て知ってる・・・俺はその老師の言葉でそう思った。





「地獄に行く前に仲間達と「夢と希望」の旅ができてよかったのぉ・・・」





老師はそう言いながら、宮殿の奥にコツ・・・コツ・・・とゆっくりと杖を突きながら歩いていった。





・・・俺とジャンボはそこから動けずに立ち尽くしたままだ。




ハルミの繭の切れ目からは、大きな黒い二枚の羽がピクピクと震えながら広がっていた。





(・・・これで終わりか)




俺は死を覚悟し、新しい「悪魔」の誕生を見入っていた。




(沙悟浄が消えて・・・ハルミが沙悟浄の代わりの新しい悪魔として生まれ変わる・・・俺とジャンボは新しい悪魔の初めての「仕事」の餌食としてにここまで旅をしてきたっていうのか・・・)





その時、泥になってしまった沙悟浄の残骸の中からてんとう虫達が飛び立った。




「しずえか・・・」





俺は新しい巣を見つけに飛び立っていくてんとう虫親子の行方を追って見ていた。





すると・・・てんとう虫母「しずえ」が俺の目の前に飛んで来た。




そして「しずえ」はゆっくりと垂れ幕を降ろした。




(ダンカーン、コロッケとって)





・・・俺は運命の流れに観念し、それを変えようとは思わなかった。




***完***


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今日は井上陽水先生の「氷の世界」!



これを聴いた時、あまりのカッコよさにシビレました。



それでは良いお年を!


ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 | - | -
ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 其の六十四
 どーも、半沢です。


あっという間に年末モードに突入してますな。


そんな中、ロックビューティーのマフラーが入荷してきますた。





起毛のウール生地なんですが、薄手のフリースマフラーだと思ってもらえば解りやすいかも。


レッドブラウンとブラックのオンブレーチェックなので、全身真っ黒の人なんかは首元にポイントになると思いますよ。


オンブレーチェックマニアの俺はビンテージシャツでオンブレースタイルのチェックは5〜6枚は持ってるんだけど、この感じはペンドルトンの感じに近いかもしれませんわ。


長さ110cm×幅13cmの薄手で短めのマフラーなので、首元にアクセントって感じで考えて下さい。





ジョニースペードロックビューティー”オンブレーチェックマフラー” ¥2980(税込)


明日にはナナミンがアップする予定です↓
http://www.johnnyspade-rockbeauty.jp/shop/shop.cgi


ヨロシクどーぞ。


では年内終了ができるのか?妄想物語の続き!


*この物語はジョニースペード商品とは関係ありません。


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「フンガ、フガフガ、フンガー?(じゃあ、ハルミは大丈夫なの?このまま繭にしておけば、「成虫」になるんだね?)」




ジャンボは沙悟浄の話を聞いて、そう言った。




「心配しなくても大丈夫っすよ、ジャンボ!」




沙悟浄はジャンボに笑顔で言った。




ジャンボは手に持っていたナイフを床に捨てて、繭を抱きしめた。




ハルミの繭は美しく、真っ白で沈黙したままだ。




(とにかく、よかった・・・早く「成虫」になれればいいな・・・大人のハルミかぁ・・・楽しみだ)




俺も運転に集中しながら、安堵感に浸っていた。




・・・トンネルも出口に近づいていた。




(ここを出れば天竺だ!)




俺はアクセルを踏み込んで、スピードを上げた。




ワゴンは青白い光のトンネルを抜け、真っ白の光の出口に突っ込んだ。




・・・目の前に広がる景色は・・・太陽の光が眩しく、青空が広がっていて・・・目の前に大きな宮殿のような建物が見える。




(ここが天竺か!あの宮殿は何だろう?あそこに老師がいるのか?)




俺はそのまま道なりに走った。




「おぉ!遂に着いたっすね!あの宮殿に老師様が住んでるんす!このまま真っ直ぐっす!」




沙悟浄が俺にそう言った。




青い空に聳え立つその宮殿は凛とした雰囲気があり、まるで王様が住んでいるお城のようだ。




その宮殿は大きな石を積み重ねたような外壁で覆われていた。




俺はそのまま、ワゴンを走らせて入り口と思われる大きな鉄の門の前でブレーキをかけた。




その門の前には鎧を着た門番が二人立っていた。




ワゴンが門の前に停まると、門番の一人がこちらに歩いてきた。




俺は緊張して、運転席の窓を開けた。




「あの・・・あの老師様に会いに来たんですけど・・・」




俺は門番におずおずと言った。




門番はその鎧の鉄仮面から、少しだけ見える目をギョロっとさせて俺を見据えた。




「・・・どこから来た?」




門番は俺に言った。




「日本からです。」




俺は門番にそう答えた。




「老師様に何の用だ?」




門番は俺たちのピンクのラブワゴンを怪訝そうに見ながら、そう言った。




「・・・お経をもらいに来たんですけど・・・」




俺は少し不安げに門番に言った。




すると、門番の目が鋭くなってワゴンの中を見渡した。




門番は沙悟浄とハルミの繭をジッと見つめているような気がした。




「・・・中にいる連中は仲間か?」




門番は俺にそう言った。




「そうです」




俺は門番に答えた。




「・・・・・」




門番は何も言わず、少し考えているようだった。




そして・・・門の入り口にいるもう一人の門番に合図をした。




門の入り口にいる門番は頷き、大きな鉄の門を開けはじめた。




ゆっくりと大きな鉄の門が動きはじめ、中の宮殿に続く道が見えてきた。




「入れ」




門番は俺にそう言った。




俺は運転席の窓を閉めて、ゆっくりとワゴンを進ませた。





真っ白な石畳の道は宮殿の入り口にまで続いている。




その石畳の道の横には大きな庭園があり、世界の神々の彫刻像が所々に立っている。




その庭園は小鳥達が囀り、目も覚めるような緑の芝生が永遠と広がっていて・・・まるで楽園のようだ。




・・・俺はゆっっくりと石畳を走り、宮殿の入り口に着いた。




そして、その前でワゴンのブレーキを踏んで、エンジンを停めた。




「来た・・・遂に来ちゃったよ・・・老師のところに・・・」




俺は独り言にように呟いた。




「フンガガガ!(着いた、着いたね!)」




ジャンボも後ろの座席から大きな声で言った。




「さぁ、降りるっすよ!ジャンボ、半沢さん、覚悟はいいっすか?」




沙悟浄は俺達にそう言った。




(そうだ・・・考えてみれば俺とジャンボは今から現世では死んでしまうんだ・・・何か天竺に着いた達成感で忘れてたよ・・・覚悟か・・やっぱり怖いなぁ・・・)




俺は沙悟浄の言葉で我に返った。




(俺はお経をもらって・・・天国に行けるのか?ジャンボはやっぱり彼女を生き返らせるんだろうか・・・ハルミの「成虫」になる姿も気がかりだし・・・沙悟浄ともここでお別れだったんだよな・・・)




俺の頭の中には色んなことがクルクルと巡っていた。




俺は運転席のドアを開け、ワゴンから降りた。




沙悟浄とハルミの繭を抱えたジャンボも俺の後に続いて、ワゴンから降りた。




そして・・・俺達はその壮大な宮殿を見上げたり、どこまでも広がる庭園を眺めたりしていた。




「コツ・・・コツ・・・コツ・・・」




すると宮殿の玄関のような入り口からゆっくりと杖の音が聞こえ、老人が歩いてきた。




その老人は頭は禿げ上がり、真っ白な髭を蓄えていて・・・目まで真っ白な眉毛で覆われていた。




体型は細く、真っ白な煌く布を体に纏っていた。




(この人が老師様か・・・?)




俺は息を呑んだ。




「・・・・お前達、何の用じゃ?」




その老人はしわがれた声で俺達にそう言った。




次回に続く!


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今日はDAVID BOWIE!


このレコードはまだCD化になってなくて、とても大事にしてるレコードです。


この時、BOWIEはこの「BAAL」の演劇もしていて自らのアーティストの可能性を存分に発揮してました。


人間というのは適材適所の場所に辿りつけば、その才能が開花するもんですな。



それではまた!


ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 | - | -
ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 其の六十三
 どーも、半沢です。


クリスマスも終わって、ラウドミュージアムは年末に向かって忙しくなってきましたよ。


1/20に新商品をリリースするし、福袋も今から作って発送という有様でございます。


大掃除もしなくちゃいけないし・・・あー、面倒っちい。


が、しかし、そんな状況でも妄想物語はラストに向かって疾走していきますぞ。


続き!


*この物語はジョニースペード商品とは関係ありません。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

俺はワゴンのセルを回し、エンジンをかけた。




ギアをローに入れ、アクセルを踏み込んだ。




「キキィー!」




音をたてて、ワゴンは急発進した。




横の窓から外を見ると、ユダジョンが大きく両手を空に広げている。




無数の光がそのユダジョンの手に集まりだしていた。




(多分、あれはバスに乗っていた乗客の魂を集めてるんだな・・・)




俺はその光景を見て、そんな感じがした。




バスの窓は乗客達の血で塗られたようになっていて、中はもう見えない。




俺はこの場から早く逃げたくて、アクセルを一杯に踏み込んだ。




ワゴンがスピードを上げて走り出す。




バックミラーに写るユダジョンがどんどん小さくなっていく。




俺はホッとしながら、トンネルにそのスピードのまま入っていった。




青白い光が両サイドにあるトンネルは幻想的で・・・そのトンネルの先には真っ白な出口が見えた。




(もうすぐだ、もうすぐ天竺だ!)




俺は我武者羅にスピードを上げた。




ワゴンの一番後ろの席ではジャンボがハルミの繭をナイフで切り裂こうと必死だ。




「フンガ、フンガ、ガー!(ダメだ、この繭、鉄の塊みたいになってる!)」




ジャンボが繭にナイフで切りつけながら、そう言った。




「・・・ジャンボ、もうやめるっす。ハルミはもう蛹(さなぎ)になってしまったんすから。ふ化するまでは何をしても無駄っす。」




沙悟浄はジャンボにそう言った。




「フンガ、フム、フンガガ・・・(沙悟浄、ハルミは大丈夫かな?ハルミはどうなってしまうんだ?)」




ジャンボは絶望しながら、沙悟浄に言った。




「大丈夫っす、大丈夫っすよ、ジャンボ。繭に耳を当ててみるっす、脈を打ってる音が聞こえないすか?」



沙悟浄はジャンボに言った。




(ドクン・・・ドクン・・・ドクン)




繭の中から心臓の鼓動のような音が聞こえていていた。




「フンガー!フンガ!(本当だ、鼓動が聞こえる!生きてる、ハルミは生きてる!)」




ジャンボは涙でグシャグシャになった顔で喜んだ。




「だから・・・安心するっす。そのうち、ふ化するっす。ただ・・・」




沙悟浄はそう言いかけて・・・口を噤んだ。




「ただ?・・・ただ何だ、沙悟浄?」




俺は沙悟浄に聞いた。




「・・・ふ化しても、今までどおりのハルミではないことは間違いないっす。「ハルミ」だけど我々の知ってる「ハルミ」ではないんす」




沙悟浄は俺とジャンボにそう言った。




「今までのハルミではない?・・・やっぱり・・その・・あれか?幼虫→蛹→成虫ってことかい?ハルミは人間じゃないのはわかっていたけど・・・天使ってのはそういう昆虫みたいな成長過程なのか?」




俺はトンネルの中を必死に運転しながら、沙悟浄に聞いた。




「いえ、普通の天使は生まれた時から天使っす。ハルミは・・・突然変異の天使っす。あたしだってこんなのは初めての体験っす。




ただユダジョンが言っていたようにハルミに「恐怖」、「暴力」の感情を与えると、ハルミがこうなるのは何となく分かっていたんす。




天竺に着くまではなるべくハルミにはそんな思いをさせたくなかったんすけど・・・。





あたしは半沢さんとジャンボと・・・ハルミに「楽しさ」、「情」などの感情を与え続けて、旅をしてきたつもりっす。




大きく分けると、あたしらとの旅で「善」、先ほどのユダジョンから「悪」・・・これでハルミには「善悪」の感情が揃ったわけっす。だから「蛹」になれたんす。




くやしいっすけど・・・我々の「善」だけではハルミはずっと「蛹」にはなれなかったんす。




ユダジョンの「悪」はハルミには絶対必要だったんすよ。




「月」と「太陽」、「肯定」と「否定」、「白」と「黒」、「生」と「死」、そして「善」と「悪」・・・「表」があるから「裏」があるんす。




全ては「善」だけでは成り立たないんす。




ハルミはそれをユダジョンの「悪」のパワーで理解したんす。




そして清濁併せ呑み・・・「成虫」になる為に「蛹」になれたんす。




・・・・ハルミが「成虫」になる時は成熟した大人の天使としてこの繭から出てくるはずっす。




だから心配しなくても大丈夫っすよ、ジャンボ。」




沙悟浄は俺達にそう言った。




次回に続く!

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今日はスライダースの「BABY,DON'T WORRY」!

詞も曲もやっぱ、カッコいいなぁ・・・。

それではまた!


ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 | - | -
ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 其の六十二

どーも、半沢っす。


福袋が予約完売してしまいました。購入の予約をしていただいたお客様、ありがとうございます!


そして・・・購入を考えていたお客様、申し訳ない。


1/2の店の初売りには若干の数は用意しますので、来れるお客様は足を運んでみて下さいね。


ロックビューティーの福袋も予約受注販売することになったので、購入希望のお客様は


氏名、住所、電話番号、到着日時を書いてメールしてみてくださいね。↓

order@johnnyspade-rockbeauty.jp


詳しくはナナミンのブログを参照してください↓

http://josprock.jugem.jp/


では妄想物語の続き!


*この物語はジョニースペード商品とは関係ありません。


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ハルミの背中から生えてきた翼はドス黒く、異臭を漂わせていた。




ポトポトと音をたてて、羽が腐ったように地面に落ちはじめた。




「ハルミ!目を閉じるっす!これを見ちゃダメッす!!」




沙悟浄は必死でハルミに叫んだ。




ハルミの表情を見ていると沙悟浄の言葉も聞こえてはいないようだ。




ユダジョンがバスに向けて掌から発する念で次々に首が吹っ飛んでいく人々をハルミはジッと見つめていた。




そのうち、ハルミの体から無数の白い糸が生き物のように生まれはじめた。




その糸はハルミの体を包むように、大量に発生しはじめていた。




「ウハハハ!遂にその女は本当の蛹(さなぎ)になるのか?」




ユダジョンはハルミを見て、笑いながらそう言った。




(蛹?・・・ハルミは何なんだ?これから何になるんだ?!どうなってるんだ?)




俺はユダジョンがバスの中の人間を殺戮していく恐怖とハルミの昆虫のような変身に何が何だかわからなくなっていた。




物凄い早さで糸はハルミの体を包んでいく・・・それはまるで蚕の繭のようだった。




ハルミの瞳は強烈な眼光を放ち始め、返り血を浴びたバスの窓を凝視していた。




「ルカ、お前も見たかったんだろ?この女の「成虫」になる姿を。この女はただの天使なんかじゃない。わかっていただろ!」




ユダジョンは沙悟浄に言った。




「黙れ!!」




沙悟浄は眉間に皺を寄せ、ユダジョンに言った。




(思い出した・・・沙悟浄は最初、異常にハルミの正体を疑っていた。天使なのか、それとも邪悪な悪の化身なのかで沙悟浄はハルミの過去まで聞き出していた・・・ハルミって何なんだ?)




俺は真っ白な繭のようになっていくハルミを見ながら、呆然とそう思った。




「フンガァー!!!」




突然、ジャンボが大声を上げてハルミの元に走り始めた。




俺にはそのジャンボの声には泣き声が混ざっているようにも聞こえた。




ジャンボは真っ白な糸に包まれて大きな等身大の繭になってしまったハルミを抱きしめ、持ち上げた。




「ギャウ!ギャウ!」




ジャンボは泣きながら、ハルミの繭を毟ろうとしていた。




何度、ジャンボが繭を毟っても・・・ハルミのその繭の糸は取れない。




「おい、そこのデカイの!余計な事をするんじゃねぇ!」




ユダジョンは金色の目でジャンボに叫んだ。




「ジャンボに手を出したら、あたしが許さないっすよ!」




咄嗟に沙悟浄が怒りに満ちた顔でユダジョンに叫んだ。




沙悟浄は掌を広げて、ユダジョンに構えた。




「ルカ・・・何でそんなに人間に肩入れする?お前は悪魔だろ?あ?」




ユダジョンは沙悟浄にそう言った。




「お前には関係ないっす!あたしは・・・お前みたいな悪魔が一番許せないんす!」




沙悟浄は尖った牙を剥き出しにして、ユダジョンに叫んだ。




「ルカ、お前だってこの女がどんな「成虫」になるか試してみたかったんじゃないのか?「恐怖」と「憎悪」と「暴力」と・・・この女にそれを与えれば「蛹」になるのをわかっていただろ?」




ユダジョンは沙悟浄のあまりの怒りの様に怯んだのか、猫撫で声で沙悟浄に言った。




「ジャンボ!早くハルミをワゴンに運ぶっす!!半沢さんも早くワゴンに乗るっす!」




沙悟浄はユダジョンを睨みつけたまま、俺達に言った。




「あ・・ああ、わかった!」




足が竦んでいた俺はやっと我を取り戻し、ジャンボとハルミの元に走った。




ジャンボは繭になったハルミを抱きしめたままだ。




「フン、フンガ、フンガ・・・(畜生、ハルミは元の姿に戻れるのかな?戻れるよね?)




ジャンボは泣きながら、繭になったハルミを撫で続けながらそう言った。




「大丈夫だ、ジャンボ、沙悟浄がついてる。天竺に行けばハルミも元通りになる。早くワゴンに運ぼう」




俺はジャンボにそう言った。




「ちっ!つまらねーなぁ」




ユダジョンは唾を吐いて、繭になってしまったハルミをワゴンに運ぶ俺達を見ながらそう言った。




ユダジョンのバスを見ると・・・・扉から、震えながら着物を着た中年の女が四つん這いになって外に出てきた。




「あんた!・・・あんた、これはどういうこと?あたしら、永遠の命をもらえるっていうから全財産をあんたに預けたんだよ!何なの?どういうことなの?バスの中、みんな、みんな死んじまってるよ!!どうしてくれんのよ!」




中年の女はユダジョンに向かって、そう言った。




「うるせーんだよ、ババア」




ユダジョンはその鋭い爪先を中年の女に向けた。




「パァーン!」




中年の女の頭は破裂したように爆発し、肉と脳みそが飛び散った。




独特の静けさが周辺の空気を包んだ。




「ハイ・・・これで終了。後はこいつらの魂を拾って閻魔様に届けるか・・・」




ユダジョンはうすら笑いを浮かべながらそう言った。




沙悟浄は歯を食いしばり、それを見ていた。




「・・・お前がどんな風に人間を地獄に送ろうが、お前の勝手っす。ただ・・・あたしとは違いすぎるっす」




沙悟浄は怒りに震えながらユダジョンにそう言った。




「・・・感謝してくれよ、ルカ。あの女を「蛹」にしてやったじゃないか・・・そう、怒るなよ」




ユダジョンは肩をすくめ、子供が甘えるように沙悟浄に言った。




「・・・・・」




沙悟浄は無言でクルっとユダジョンに背を向け、俺達のところに歩きはじめた。




俺達は繭になってしまったハルミをワゴンの後部座席に運んだ。




ジャンボは泣きながら、その繭の横に座っている。




俺はハルミの代わりに運転席に座った。




(畜生、天竺に行けば・・・天竺に行ってお経をもらえば、ハルミだって元通りになるに違いない)




俺は何回も何回も頭の中で自分を納得させるように呟いていた。




次回に続く!


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今日はFRANK BLACK!


俺はPIXIESが大好きなんだけど、この人のセンスが好きなんだろうなぁって思います。


それではまた!

ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 | - | -
ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 其の六十一
 どーも、半沢です。


長々と続いた「ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系」もあと残すところ、四話で終了です。


これを読んでくれてる皆様、俺の妄想の旅に付き合ってもらってスイマセンねぇ。もうすぐ終わりですから。


今日辺りからR指定ですな。


では続き!


*この物語はフィクションでジョニースペード商品とは関係ありません。

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ワゴンはスピードも落とさず、走り続けている。




ハルミは前を走るユダジョンのバスを追っていくのに必死だ。




山を切り崩した道路なので、登ったり、降りたりと急な斜面の坂道が繰り返し出てくる。




「もうすぐですかぁ、沙悟浄さーん?」




ギアをローに入れて、アクセルを踏み込んだハルミが言った。




「もうすぐっすよ!ハルミ、運転上手いっすねぇ〜」




悪魔辞典を読んでいた沙悟浄は顔を上げて、言った。




・・・窓の外は大きな木が立ち並んだままの景色だ。




走り続けていると・・・目の前に大きなトンネルが見えた。




白い石膏のようなトンネルの入り口には、神々と思われる造形物が飾られている。




「遂に天竺の入り口っすよ!やっと着いたっすね!」




(ここが・・・ここが天竺の入り口か・・)




俺は目を凝らして、トンネルの先を見ようとした。





「キキィー!」




突然、ハルミが急ブレーキをかけた。




「うわっ!」




俺も、ジャンボも、沙悟浄も自分の席の前のシートに勢い余って前のめりになった。





「何だ、どうした?ハルミ!大丈夫か?」





俺は運転席のハルミに叫んだ。




「スイマセン!!ユダジョンさんのバスが急に停まったんですぅ!」




ハルミはこちらを振り向きながら、俺達に叫んだ。




運転席の窓を見ると、ユダジョン達の乗ったバスが停まってる。




バスのドアが開いて、ゆっくりとユダジョンが降りてきた。




毛皮のコートを翻し、葉巻を咥えたユダジョンは俺達の方を見て手招きしている。




「何かぁ、ユダジョンさんが呼んでますよぉ?沙悟浄さん」




ハルミは沙悟浄に言った。




「・・・・・」




沙悟浄は席を立ち上がり、運転席の窓からユダジョンを見ていた。




「ちょっと、行ってくるっす!」




沙悟浄はワゴンのドアを開けて、外に出た。




俺達は窓からそれを見守っていた。




・・・ユダジョンが沙悟浄に何か話している・・・沙悟浄は何か頷いている感じだ。




今度は沙悟浄がこちらを見て、手招きしている。




「今度は私達を沙悟浄さんが呼んでますねぇ・・行きますかぁ?」




ハルミが俺とジャンボに言った。




「・・・とりあえず降りてみるか」




俺はジャンボとハルミに言った。




俺達はワゴンから降りて、沙悟浄とユダジョンのところに歩いていった。




ワゴンから降りて見るトンネルは想像以上に大きく、澄んだ空気と立ち並ぶ大きな木と相まって壮大な雰囲気だ。




「どうした、沙悟浄?」




俺は沙悟浄に言った。




「いや、なんかユダジョンがお別れの挨拶を我々にしたいって言うんすよ。」




沙悟浄がワゴンから降りてきた俺達に言った。




「ここは天竺の入り口だ。このまま真っ直ぐ走れば、老師の住む寺に着く。こちらのツアーバスはこのまま地獄に行くからな、ここでお前達とはお別れだ。」




ユダジョンはゆっくりと低いトーンで言った。




「・・・・・」



俺達はそのユダジョンの言葉には答えなかった。




「ユダジョン、もう、いいすか?我々も先を急いでるんすから」




沙悟浄はユダジョンにそう言った。




(沙悟浄はユダジョンを好きじゃないんだもんな。同じ悪魔といえども嫌な奴は嫌なんだろうな・・・)




俺はユダジョンに冷たい態度の沙悟浄を見て、そう思った。




「・・・最後に面白いものを見せよう。おい、そこの女、ちゃんと見ておけ!」




突然、ユダジョンはニヤッと笑いながらハルミに叫んだ。




そして掌を大きく開いて、バスに向けた。




「やめるっす!!やめるっす、ユダジョン!!」




沙悟浄は突然のユダジョンの行動に慌てて叫んだ。




ハルミは訳がわからず、キョトンとそれを見ていた。




バスの中にはあの白いスーツを着たポマードの男や、宝石に包まれたドレスを着たマダム、スーツのボタンが引きちぎれそうなくらいに太った年配の紳士、浅黒く日焼けしたまだ若い俳優のような顔をした男などがいた。





バスの窓からこちらを見ている。




「ドスッ!」



鈍い音と共に太った年配の紳士の顔が吹っ飛んだ。




無くなった首の先からはシャワーのように血が吹き出ていた。




「ギャアァァァ!!!」




バスの中には絶叫が響き渡り、外にいた俺たちにもその叫び声が聞こえていた。




「ユ、ユダジョンさん!中島さんの!く、首が!!」




白いスーツのポマードの男が窓を開けて、ユダジョンに叫んだ。




「お前達は今から地獄に行くんだよ。現世のその薄汚ねぇ身体を今から俺が粉々にしてやる。ガタガタ騒ぐな、少し我慢しろや・・・」




ユダジョンは掌から凄まじい念を出しながら、ポマードの男に言った。




「はぁ!?何を言ってるんだ!?お前は何なんだぁ!?」




ポマードの男は窓からユダジョンに必死に叫んだ。




「何なんだって言われてもねぇ・・・悪魔だよ。」




ユダジョンの目は金色に光り輝き、尖った歯はより鋭くなっていた。




「・・・あんたもさ、現世では随分と悪行三昧だったんだからさ、少し地獄で償いな。」




ユダジョンはバスの窓から叫んでるポマードの男に掌を向けた。




「えっ!?」




ポマードの男は泣きそうな顔をしながら、クルッと上半身だけ一回転した。



「ドズッ!」




大きな音と嗚咽と共に、バスの窓の外にポマードの男の上半身が千切れて滑り落ちた。




バスの中にはポマードの男の腹からの下半身だけが、血を噴出しながら残っていた。




地面には窓から落ちたポマードの男の上半身がピクピクと動いている。




ポマードの男の顔色がどんどんと蒼白くなって、土色になっていった。




その回転して千切られた半分の体からは内臓が飛び出し、赤や朱色の肉が飛び散って湯気を立てていた。




「やめろ!ここでそれはやめるっす!!ユダジョン!」




沙悟浄はユダジョンに叫んだ。




沙悟浄はこちらを振り向き




「半沢さん、みんなを連れてワゴンに戻るんす!」




沙悟浄は大声で俺に言った。




「あ・・・あ・・・」




光景を見て、体が竦んでしまった俺は震えで声も出せない。




「ハルミィー!見るなぁ!!」




沙悟浄は気づいたように、ハルミに言った。




・・・ハルミは船に乗る前に俺の額に指を当て、ネガティヴな感情を取り去った時と同じ表情になって立ち尽くしていた。




ハルミの瞳は美しく、冷たく、優しげで妖精のような表情をしていた。




この残酷な光景を見たとは思えないような光を湛えて、静かに全てを見つめていた。




そして俺のネガティヴ感情を取り去った時のように、白い霧のようなオーラがハルミの体から立ち昇りはじめた。




そしてハルミの背中から天使の羽のような透明な翼がゆっくりと作り上げられていた。





「あ!?」




俺は思わず声を上げた。




・・・ハルミのその透明な翼は段々とドス黒くなり、羽も腐ったようにボロボロと崩れ落ちていった。





次回に続く!


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今日はTHE SMASHING PUMPKINS!


この曲が一発目のアルバムは全曲好きだったなぁ。


それでまた!


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ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 其の六十
どーも、禁煙中の半沢先輩です。


と言いつつも・・・お客さんにタバコをたかるという(笑)・・全然禁煙してない状態ですな。


まぁ、一日2箱が5本(お客さんのタバコ)に減っただけでもいいか。


お客さんにたかるって・・・チンピラか!


・・・みなさん、スイマセンねぇ。


そんなことより福袋のSサイズが完売してるじゃありませんか!


Mサイズも残少で、Lサイズはまだ在庫はあります。


購入予定の方はお急ぎくだされ。


これじゃ、1/2の初売りに来てくれるお客様の福袋がないので・・・何とか1/2までには全サイズを無理矢理用意しますから。


福袋限定の商品は入らないことになっちゃうけど我慢してください。


スイマセン。


それでは妄想物語の続き!


*この物語はフィクションでジョニースペード商品とは関係ありません。

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そんな偽善のような広告看板が溢れる町をワゴンは走っていた。




俺達のワゴンは天竺まで行くユダジョン達のツアーバスの後を追って走り続けた。




(あのユダジョンのバスの中の人達は永遠の命が手に入ると思って、享楽的な祭りがまだ行われているんだろうなぁ・・・)




俺はユダジョンのバスの後ろを見ながら、そう思った。




ふと前を見るとジャンボがこちらを振り向いて見ている。




「どうした?ジャンボ」




俺はジャンボに声をかけた。




ジャンボは無言でゆっくり席を立ち上がり、俺のところに歩いてきた。




「アノコ、サガスノサ、ミッナイチューチュートレーイン(半沢、話してもいいか?)」




ジャンボは真面目な顔をしてそう言った。




「ああ、座れよ」




俺は自分の横の席をポンポンと叩いて、ジャンボに言った。




ジャンボはドスン!と勢いよく、その席に座った。




「カベギワニ ネガエリウッテ、セナカデ キイテイル、ヤッパリ オマエハ デテイクンダナァ(天竺に着いて老師からお経をもらったら・・・僕はやっぱり彼女を生き返らせると思う。これでいいよね?僕は間違ってないよね?)」




ジャンボは気弱な声でそう言った。




「・・・あの森のことを覚えてるか?ジャンボ」




俺はジャンボにそう言った。




「オマエガ ノゾームナラァ ツッパリモー ヤメテイイゼー (覚えてる。あの時で僕の人生はもう終わってるんだ。彼女を生き返らせることができるっていうから・・・僕はここまでみんなと一緒に来た。彼女が生き返って、僕がこの世からいなくなる。それでいいよね?」)




ジャンボは静かに言った。




「ジャンボがそれでいいならいいじゃねーか。でも・・・お経で好きなように生きれるんだぞ。もう一度、人生を楽しむことだってできる。・・・ジャンボ、ハルミのことが好きなんだろ?いいのかい?」




俺はジャンボに言った。




「ズンタタタ、ズンタッタ、ズンタタタ、ズンタッタ ダイヤモンド ヲ ツンザイテ シロイ イナズマ オッパシル(・・・ハルミのことは好きだ。でも・・・僕には僕の人生にケリをつけなきゃいけないことがある。色々と考えたけど・・・仮に生き続けたとしても、僕は殺してしまった男と死んでしまった彼女のことが一生、頭から離れないと思うんだ。だから後悔の人生を送って気が狂うより、彼女を生き返らせて自分が消えてしまうことが自分の心の為にも一番だと思うんだ。)」




ジャンボは下を向きながら・・・呟くように言った。




「・・・決めたんならもう考えるな、ジャンボ。」




俺はジャンボに言った。




ジャンボは頷いた。




俺はこの超人ハルクのような巨体と顔のジャンボの繊細さが好きだ。




(そりゃ、ジャンボも不安だろうな・・・。何でジャンボは真っ直ぐにしか考えられないんだろう?もっとズルくなればいいのに。でも・・・ジャンボの中で理屈ができているのなら仕方がない。)




俺はジャンボを見ながら、そう思った。




・・・窓の外を見ると、もう町を抜けていて・・・大きな道路を走っている。山を切り崩して作ったのか、道路の横には大木のような木が並んでいる。




空は青く・・・雲一つない。




まるで子供の頃に行った遠足のようだ。




ワゴンの後ろを振り向いてみると、後続車もポツリ、ポツリとしか見えなくなっていた。




「まだまだ遠いのかい、天竺は?」




俺は沙悟浄に聞いた。




「・・・ん〜、あと一時間くらいじゃないすかね?」




俺の前の席で悪魔辞典を読みながら、沙悟浄は言った。




心なし沙悟浄も口数が減ってきたような気がする。




(何か喋ってくれよ、沙悟浄・・・俺はどうなっちゃうんだろう・・・天国にちゃんと行けるんだろうか?)




俺は不安と緊張で落ち着かず、ポケットの中にあったひん曲がったタバコに火を点けた。




紫の煙が俺の目の前で模様を描いていた。




(今際の一服か・・・)




俺は煙を胸一杯に吸い込んで、ゆっくりと吐き出した・・・。




次回に続く!


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今日は大西ユカリ姉御!


何年か前に車が調子悪くてフリースタイルの多田君から、代車を借りた時にコンポに入っていて・・・そこから姉御に夢中です。


もう一丁!ケンさんも歌ってるよ。


それではまた!


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ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 其の五十九
 寒っ!半沢です。


今日は定休日ですが、まだまだやることが沢山あって店に来てますよ。


もう年末の感じですな。


今は春物を思案中です。


昨日、ロックビューティーの「ROCK-A-BILLY」ネックウォーマー¥3990(税込)がHPにアップされました!






購入はこちら↓
http://www.johnnyspade-rockbeauty.jp/shop/shop.cgi?order=&class=&keyword=&FF=&price_sort=&pic_only=&mode=p_wide&id=231&superkey=1


それでは妄想物語の続き!


*この物語はフィクションでジョニースペード商品とは関係ありません。

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俺達のワゴンは出口に向かう一番後列の車の後ろに並んだ。




何台か先に真っ白で金の装飾がしてある大きなバスがいた。




「あれは・・ユダジョンのツアーバスだ。後を着いて行けば天竺に着くわ。ハルミ、あのバスの後を追えばいいよ」




俺は運転席のハルミに言った。




「了解でーす!」




ハルミは元気よく返事をした。




・・・眩い光の出口に俺達は近づいていた。




出口には入り口同様、係員がいて外に出る車のチェックをしていた。




「またボヨヨン歌わなくちゃいけないんですかねぇ?」




ハルミが不安そうに言った。




「ワハハハ、もうボヨヨンロックは歌わなくてもいいっすよ。係員が手渡すシートにサインをすればいいんす。」




沙悟浄が笑いながらハルミに言った。




車はどんどん外に出て行っていた。




「みんな、観光や仕事なんだろうか?まさか全員、天竺に行くって事はないだろうし・・・」




俺は独り言のように呟いた。




「・・・ええ。多分、天竺に行くのはユダジョンの一行とあたしらだけっすよ。普通に生きてる人は天竺の存在を知らないと思うっす」




沙悟浄は俺の独り言を聞いて、そう答えた。




窓の外を見るとユダジョンのバスが係員のチェックが終え、船の外に出て行っていった。




ハルミがゆっくりとワゴンを進ませて・・・ついに俺達が外に出る順番になった。




ハルミは運転席の窓を開けて、係員が手渡すシートにサインをした。




そしてワゴンは車用の大きなタラップを降るように進んだ。




久々の陸と太陽の光だ。




二週間はずっと海の上で揺れてたし、俺達の寝泊りしていた船の中の駐車場は昼でも真っ暗で毎日、夜のようだったから久々の地面は違和感があった。




俺は少し目眩を覚えた。




「さぁ、行きますよぉ、天竺に!」




ハルミはワゴンが陸に着いたと同時にそう言った。




外を見ると・・・道路の少し先をユダジョンのバスが走っていくのが見えた。




ハルミはバスを見失わないように、アクセルを踏んで速度を上げた。




道路の脇には沢山の人達が大きな看板を持って、こちらにアピールしている。




「私達は友達!ユーリリーホテルへどうぞ!」




「癒しの時間をあなたに!安心価格!バルカンシーサイドホテル」




・・・船の観光客に営業宣伝する地元のホテル従業員達が大きな立て札を持って、道路の脇に立っている。




「・・・ハルミ、ラジオでも流してくれよ」




俺は運転しているハルミにそう言った。




「はーい」




ハルミは車のラジオのスイッチを入れた。




(♪君は一人じゃない、僕が守ってあげるからー ♪)




ラジオから色んな歌が流れ出した。




(♪誰も君を傷つけないよ 僕が幸せにしてあげるよ ♪)




・・・俺は歌詞の内容に嫌気が刺してきて、窓の外から町の景色を眺めた。




「素晴らしい愛をあなたに!クリムラーショップ」




「絶対、夢は叶う!愛と希望のミンミーローン」




(・・・日本もこんな感じだったなぁ・・・いつからだろう?こんな作り物のようなキレイ事ばかりをテレビも音楽も雑誌も掲げるようになったのは。



その場しのぎの建前ばかりだ。



リアルな現実を当たり前のように隠すような世の中になってしまった。



残念ながら・・・俺には関係ないし、興味もない。)



俺は天竺までもう少しだというのに・・・俺の心の中は何故か不安で一杯になっていた。




次回に続く!


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今日はDAVID SYLVIAN!

俺はINNSANITY、NIGHTBIRD、DOG DAY AFTERNOONと三つのバンドをやっております。DOG DAY AFTERNOONは3ピースでウッドベース、ドラム、グレッチのギターのロカビリースタイルの編成なんだけど、こんな感じの楽曲をできればいいなぁ〜なんて思っております。


無理か(笑)。


ではまた!


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ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 其の五十八

 どーも、半沢っす。


最近は入荷ラッシュで何かと忙しいですわ。


昨日は「SNAKE HAED」のへヴィーオンスフーディーと「NO.13」ドンキージャケットの再入荷、そして七海さん渾身の一撃(笑)!ロックビューティーの「ROCK-A-BILLY」ネックウォーマーが入荷してきましたよ。


JOSP ROCKBEAUTY 「ROCK-A-BILLY」ネックウォーマー ¥3990




あらら、画像がボケちゃいました・・・・ワハハハ。


白とガンメタリックのカスリ柄プリントでなかなか渋くてカッコいいです。



こんな感じの柄です。


やるねぇ〜、ナナミン、頑張りましたな。


50’Sモチーフはアトミック、幾何学模様等、色々とパターンはあるけどカスリ柄をチョイスしてくるんだからナイスセンスだ、ナナミン。


ナナミンがボーカルのNIGHTBIRDの新曲もロカビリーだしね、テーマ的にピッタリです。


あ、ちなみにNIGHTBIRDは俺が作曲とギターなんですぞ↓
http://profile.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewprofile&friendID=1002150501



そして恒例のナルシスショット!



題名 「あご髭ロカビリーブギ」


ワハハハ。


このネックウォーマーはロックビューティーのHPから購入できます↓

http://www.johnnyspade-rockbeauty.jp/hp/


明日にはアップできると思いますよ。


皆様、よろしゅうたのんます。




それでは終盤に近づいた妄想物語の続き!

*この物語はフィクションでジョニースペード商品とは関係ありません。

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「ジャンボは地獄に行くのか・・・・」




俺は独り言のように呟いた。




「仕方ないっすよ・・・ルールっす。でも・・・ものは考えようですけど・・・ジャンボの罪悪感を拭い去るには地獄が一番じゃないすかね?ジャンボも生きてるうちは罪悪感に毎日悩まされるんすから」




沙悟浄はそう言った。




「・・・地獄ってやっぱ、辛い?」




俺は沙悟浄に聞いた。




「・・・よく人間が言う「針の山」とか「血の釜」とか・・・そういう痛みを伴うのは存在してないっすよ。あるのは・・・永遠の究極の孤独と虚無感っす。叫んでも誰もいない、泣いても意味が無い・・・そんな暗闇っすね」




沙悟浄は淡々と答えた。




「そんな暗闇っすね・・・って言われてもなぁ・・・やっぱ、地獄に行きたくねーな」




俺は溜息交じりにそう言った。




沙悟浄は黙ったままだ。




「・・・さぁ、船から降りるすか!おーい、ハルミ!起きるっすよ!」




沙悟浄は急に空気を遮るように、寝ているハルミに大声で言った。




運転席で毛布に包まっていたハルミはモゾモゾと動き出して、起きはじめた。




ふと、顔を上げて窓の外を見てみると・・・




すでに一緒に船に積載された車達がゆっくりと出口に向かって、動き出していた。



眩いばかりの光の出口に車達が吸い込まれていってるようだった。




ゆっくりと「ん〜っ・・・」と背伸びをしながら、ハルミも毛布の中から姿を現した。




・・・ジャンボはまだ大イビキで熟睡中だ。




ハルミはワゴンにキーを差し込み、セルを回した。




「ブル、ブルルン・・・」




ワゴンはエンジンがかかり、その振動で小刻みに揺れ始めた。




「半沢さ〜ん、沙悟浄さん、おはよーございますぅ・・・ゲッ、もう他の車は外に出ちゃってる!?ヤバッ!もう行きますよぉ!」




ハルミは窓の外を見て、慌ててギアを入れてワゴンをゆっくりと発進させた。




そして出口に向かって並んでいる車の後列に並んだ。




(遂に天竺の地に着いたのか・・・もうこの旅も終わる。俺も覚悟を決めなくちゃ・・・)




俺はそんなことを考えながら、窓の外を眺めていた。




次回に続く!

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今日はTHE CLASH!

この曲はINNSANITYでもよく遊びで演奏したりしてたよ。

今もスタジオで「20フライトロック」、「ブルースエードシューズ」、「サムシングエルス」なんかも演るね。

一応、INNSANITYはロックンロールバンドなんでね。

そこんとこ夜路死苦。

ではまた!


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