どーも、” くだものだもの みつを ” 半沢です。
もう明日から4月ですな・・・4/20入荷予定の商品はスイギングスキン ツバメ君とRYO
君のデザインのヘヴィーウエイトTシャツです。ハードエッジ溢れる感じになっております。
乞うご期待!
では・・いつまで続くんだジョニスペ物語のつづき!
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”そんなバナナ”シリーズも強烈なインパクトで何とか売れていた。
だけど・・相変わらずお金にならないし、生活は苦しかった。
自由でやりたい事はやっているという意識はあったんだけど・・・正直、周りの友達の収入と自分の収入を比べてしまったりすると焦りと劣等感はあった。
だから何となく周りの友達とも疎遠になっていってた。
ビルから落ちる夢を見たり・・・眠れない夜が続いていて・・・ストレスで吹き出物も次から次にできていた。
この辺りから俺の精神はどんどん悪い方に傾いていった。
救いだったのは相棒で・・そんな俺をいつも励ましてくれてた。
相棒も同じ状況なのにね。
相棒は俺に内緒でバイトもしてた。知ってたけど・・・俺も相棒には何も言わなかった。多分、俺に気を使っていたと思う。
・・・・俺が不甲斐無いからだ。
もっと頑張らなきゃ二人とも終わってしまう・・・・俺はいつもそんなことばかり考えていた。
「退廃」をテーマにしたジョニースペードを作る為に俺は自分の精神も其処に持っていかないとイメージが湧かなかった。
聴く音楽も荒れ果てたダークな感じが多くなり・・・心理学や犯罪者の本を読み耽るようになり・・・部屋に篭るようになっていた。
徹底したニヒリズム(刹那主義)を体現しようと言動や行動も病んでいってたと思う。今、考えると非常に俺らしくないんだけど・・その頃はそんな感じだった。
今のジョニースペードにもそんな俺の退廃の美意識がどこか感じられる場合があると思うけどね。
・・・そしてジョニースペードはどんどん退廃したパンキッシュな方に向かっていった。
・・・蝶を全部黒塗りにして死を連想させる「DEATH BUTTERFLY」
・・・白黒の荒れ果てた耳のフォトでディスチャージインスパイアの「EROS」
・・・ヨーロッパ中世のブロンズの少女をパンク的にフューチャーした「BABY」
・・・裸の女性に沢山のドアが付いていて、腰に鍵がプリントされた「ANGEL POLLUTION」
・・・沢山のマネキンの手が光と影のコントラストでプリントされた「PARADICE」
・・・錆びた血まみれの釘が十字架になっている「JESUS」
・・・手が背中に大きくプリントされて、中にパンク風切り文字の「I HATE MY SELF AND I WANT TO DIE」
・・・タイプライター文字を使用した「BLOOD」と「IDIOT」
この頃は原宿や下北沢に取扱店があったんだけど、スタイリストの人達がTVに出演するタレントの衣装を探しに来ていて、取扱店がジョニースペードを貸し出ししてくれていた。
関口宏のフレンドパークやSMAPの番組で自分の商品を見たときにはビックリした(笑)。
相棒と電話しながら、そのTVを観てたのを憶えてる。
二人とも喜んでたんだけど・・だからといって俺達の生活が変わらないのもよく理解してた。
ジョニースペードも俺の退廃した美意識でイメージが固まってしまって、テイストの合わないデザインはリリースできなくなっていたし・・ある意味、行き止まりを感じていたと思う。
・・・俺は色々考えた挙句、もう一つブランドを作ろうという事を相棒に提案した。
もっとアメリカンコミック的でホラーテイストなブランドを俺は考えていた。ジョニースペードのようにシリアスではなく、もっとブラックユーモアがあるブランド。
・・・そして「METAL SLAP」というホラーテイストのブランドをリリースした。
背中に半漁人のトレードマーク、墓地にコウモリのロゴデザイン、ハンバーガーに挟まれた人間、三匹のネズミ・・etcとブラックユーモア満載のブランドだった。財布やキャップなんかもリリースしたと思う。
昨年、STINK GASPERSのイズミ君と話したら「俺、持ってましたよ〜」なんて言ってくれた。あの頃はサイコビリーにMETAL SLAPは人気があった。
あの頃はイズミ君とANGERのリュージ君、LANDSCAPEのケンジ君でLOWHEADS LOBOTOMYというサイコビリー&ハードコアスタイルなバンドを組んでいて、仙台では絶大な人気があった。
ライブでジョニースペード×LOWHEADSのTシャツを販売しよう!という話になって・・・50枚位製作した。
ジョニースペードでバンドのTシャツを別注されたのも初めてだったと思う。
鉄の鎖の中にLOWHHEADS LOBOTOMYのロゴ。
ライブが始まって・・・即、完売した。俺はあまりのバンドの人気に唖然としたのを憶えてる。
イズミ君の圧倒的なステージング、リュージ君の狂気的な雰囲気&スピードのあるギター、ケンジ君のバイオレンスな雰囲気のウッドべース・・・カッコよかった。
それから仙台のパンクバンドのダブルネームリリースが増えていくことになるんだけどね。それはまたの機会に書きますね。
・・・METAL SLAPはリリースした分は売れたんだけど・・結局、ジョニースペードの予算がなくなってしまうという事で一度きりのリリースで終了してしまった。
だけど、自分の感覚やイメージを欲しがってくれる人達がいるという自信には繋がったので無駄ではなかったと思う。
つづく・・・
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今日は俺の憧れ、NICK CAVE師匠。
ポジティヴパンクと称されたゴス時代のバースデイパーティーからファンです。
これがまたPJ HARVEYと一緒に演ったり・・俺のフェイバリットと繋がっていったりするので嬉しくなりますな。
アルバムはほとんど所持してるし、詩集も何冊か持ってるけど・・神との対峙や愛、罪、そして悲しみみたいなものを書ける才能を持った人でもあります。
ではまた!