2009.09.30 Wednesday
ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 其の三十四
どーも、半沢っす。
今日も定休日なのに朝から店に来ております。
今から打ち合わせです。
毎月、この不景気&デフレの世の中で新しい商品を生み出すという作業ができるということが幸せだね。
新商品が入荷した時のパッション、そしてそれを選んでくれるお客さんがいてくれて、俺はこの仕事を続けられてると思ってます。
それを感じられてる俺は恵まれてると思うわ。
まだまだ自分のフィルターの探求をジョニースペードと共に続けたいと思ってます。
そこんとこヨロシク。
では妄想物語の続き!
*この物語はフィクションでジョニースペード商品とは関係ありません。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「ハルミが覚醒?何だ、そりゃ?」
俺は沙悟浄に聞き返した。
「あたしの勘ですが・・・ハルミはある時期が来ると本当の天使になる可能性があるっす。今は昆虫でいう「サナギ」の時期なんじゃないすかねぇ・・・」
沙悟浄はそう言った。
「へぇ〜・・・ということはハルミはやっぱり天使ってことなのかい?」
俺は沙悟浄に聞いた。
「まぁ、そんなとこっすね。まだ判断しかねる部分もあるっすけどね・・・とにかく我々はハルミが「成虫」になるまで育てなきゃいけないっすよ!」
沙悟浄はそう言って、また瞑想を始めた。
もっと色々と聞きたかったのだが、沙悟浄が瞑想を始めてしまったので、俺は閉口せざるおえなかった。
考えれば・・・
天竺に向かってるこのワゴンの中で「人間」の俺とジャンボ、「悪魔」の沙悟浄、「天使の卵」のハルミが一緒に旅をしている。
生きてれば不思議なこともあるもんだなぁ・・・なんて俺は感慨深く思っていた。
ふと、俺は自分のことを考え始めた。
(俺に死期が来て、「地獄」に連れて行くってことで沙悟浄が店に現れた・・・俺がそれを拒否して「天国」に行きたいって言ったら・・・「天竺」でお経をもらってくれば「天国」に行けるって話で・・・今まで旅をしてきた。
ということは・・・俺は天竺に行けたところでどっちにしろ死ぬんだ。
俺はしばらく、それを忘れていたような気がした。
天竺でお経をもらって「天国」に行けたとしても、俺の人間としての寿命はもうそこで終わりだ。
・・・初めて沙悟浄と出会った時、俺が地獄に行かなきゃいけない理由を「自分の欲望の為に人を沢山傷つけたから」って言ってた。
俺は・・・俺は商売を、仕事をしてただけだ。
仕事は優しいだけではできない。金を稼ぐってのはそんなに甘くない。
子供の頃のように皆と仲良く、楽しくってわけにはいかないんだ。
そのプロセスで確かに人も傷つけたかもしれない、俺に騙されたように感じた人だっているかもしれない、俺を敵視していた人間だっていると思う。
・・・俺は周りの人達をそんなに傷つけてしまって生きてきたのだろうか・・・。
そう考えはじめると俺はいつも「罪悪感」に心が塗りつぶされる。
沙悟浄いわく、この「罪悪感」が原因で「地獄」に行かなければならないって話だった。
だけど、俺が純粋無垢でいれば、学校や社会、心無い人間にズタズタにされ、ボロ雑巾のようになっていたのも間違いない。
利用されて、騙されて、笑われて、殴られて、蹴られて・・・俺が社会で生きていくのは不可能だった。
だから色々な「鎧」を纏わなければならなかった。
子供の頃から生きていくうえでも、仕事をしていくうえでも・・その「鎧」は必要不可欠だった。
その「鎧」で俺は自分というものを主張した。
それによって、友達や知り合いと喧嘩になったり、嫌われたり、傷ついたり、大事だと思っていた人々が去っていったのも事実だ。
だけど、俺はそんなに周りの人を傷つけてしまったのだろうか・・・俺ばかりが悪いのか?
そいつらが俺を傷つけようとしたり、利用しようとしたり、騙そうとするから俺は「鎧」を身に纏い戦ったんじゃないか!
沙悟浄の言う「ライオン人間」のように罪悪感が無い人間だって沢山いる。
何で・・・何で俺は「ライオン人間」になれなかったんだろう?
無感情で欲望に忠実な「ライオン人間」の方が生きてくうえで楽だったんじゃないのか?)
・・・俺はそんなことを考えながら、横で瞑想する沙悟浄を見た。
すると・・沙悟浄の鼻の穴から、てんとう虫母(しずえ)が俺をジッと見ていた。
(おっ、しずえか、久しぶりじゃん!早く何か垂れ幕を出してくれよ。)
俺はしずえに期待していた。
しかし、前回と同様にしずえは俺を蔑むように・・・哀れむように見つめているだけだ。
(どうしたんだよ、しずえ?俺は寂しいんだ。何かやっておくれよ・・・)
俺は懇願するようにしずえを見つめた。
しかし、しずえの目は冷たく、そして突き放すような表情をしていた。
(俺は何でしずえがそんな表情をしてるように見えてしまうんだろう・・・てんとう虫なのに・・・)
この時はまだ俺の心の中で孤独と被害妄想の闇が拡大していくことを沙悟浄、ジャンボ、ハルミの誰一人と気づいてはいなかった・・・。
次回に続く!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
今日はデイブ平尾氏!
この曲は「傷だらけの天使」の最終回を観ていた人なら、感慨深い曲ですな。
「アキラァ〜」ショーケン&「ア〜ニキ!」水谷豊はカッコよかった。
懐古趣味のようになってきました(笑)。
それではまた!
今日も定休日なのに朝から店に来ております。
今から打ち合わせです。
毎月、この不景気&デフレの世の中で新しい商品を生み出すという作業ができるということが幸せだね。
新商品が入荷した時のパッション、そしてそれを選んでくれるお客さんがいてくれて、俺はこの仕事を続けられてると思ってます。
それを感じられてる俺は恵まれてると思うわ。
まだまだ自分のフィルターの探求をジョニースペードと共に続けたいと思ってます。
そこんとこヨロシク。
では妄想物語の続き!
*この物語はフィクションでジョニースペード商品とは関係ありません。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
「ハルミが覚醒?何だ、そりゃ?」
俺は沙悟浄に聞き返した。
「あたしの勘ですが・・・ハルミはある時期が来ると本当の天使になる可能性があるっす。今は昆虫でいう「サナギ」の時期なんじゃないすかねぇ・・・」
沙悟浄はそう言った。
「へぇ〜・・・ということはハルミはやっぱり天使ってことなのかい?」
俺は沙悟浄に聞いた。
「まぁ、そんなとこっすね。まだ判断しかねる部分もあるっすけどね・・・とにかく我々はハルミが「成虫」になるまで育てなきゃいけないっすよ!」
沙悟浄はそう言って、また瞑想を始めた。
もっと色々と聞きたかったのだが、沙悟浄が瞑想を始めてしまったので、俺は閉口せざるおえなかった。
考えれば・・・
天竺に向かってるこのワゴンの中で「人間」の俺とジャンボ、「悪魔」の沙悟浄、「天使の卵」のハルミが一緒に旅をしている。
生きてれば不思議なこともあるもんだなぁ・・・なんて俺は感慨深く思っていた。
ふと、俺は自分のことを考え始めた。
(俺に死期が来て、「地獄」に連れて行くってことで沙悟浄が店に現れた・・・俺がそれを拒否して「天国」に行きたいって言ったら・・・「天竺」でお経をもらってくれば「天国」に行けるって話で・・・今まで旅をしてきた。
ということは・・・俺は天竺に行けたところでどっちにしろ死ぬんだ。
俺はしばらく、それを忘れていたような気がした。
天竺でお経をもらって「天国」に行けたとしても、俺の人間としての寿命はもうそこで終わりだ。
・・・初めて沙悟浄と出会った時、俺が地獄に行かなきゃいけない理由を「自分の欲望の為に人を沢山傷つけたから」って言ってた。
俺は・・・俺は商売を、仕事をしてただけだ。
仕事は優しいだけではできない。金を稼ぐってのはそんなに甘くない。
子供の頃のように皆と仲良く、楽しくってわけにはいかないんだ。
そのプロセスで確かに人も傷つけたかもしれない、俺に騙されたように感じた人だっているかもしれない、俺を敵視していた人間だっていると思う。
・・・俺は周りの人達をそんなに傷つけてしまって生きてきたのだろうか・・・。
そう考えはじめると俺はいつも「罪悪感」に心が塗りつぶされる。
沙悟浄いわく、この「罪悪感」が原因で「地獄」に行かなければならないって話だった。
だけど、俺が純粋無垢でいれば、学校や社会、心無い人間にズタズタにされ、ボロ雑巾のようになっていたのも間違いない。
利用されて、騙されて、笑われて、殴られて、蹴られて・・・俺が社会で生きていくのは不可能だった。
だから色々な「鎧」を纏わなければならなかった。
子供の頃から生きていくうえでも、仕事をしていくうえでも・・その「鎧」は必要不可欠だった。
その「鎧」で俺は自分というものを主張した。
それによって、友達や知り合いと喧嘩になったり、嫌われたり、傷ついたり、大事だと思っていた人々が去っていったのも事実だ。
だけど、俺はそんなに周りの人を傷つけてしまったのだろうか・・・俺ばかりが悪いのか?
そいつらが俺を傷つけようとしたり、利用しようとしたり、騙そうとするから俺は「鎧」を身に纏い戦ったんじゃないか!
沙悟浄の言う「ライオン人間」のように罪悪感が無い人間だって沢山いる。
何で・・・何で俺は「ライオン人間」になれなかったんだろう?
無感情で欲望に忠実な「ライオン人間」の方が生きてくうえで楽だったんじゃないのか?)
・・・俺はそんなことを考えながら、横で瞑想する沙悟浄を見た。
すると・・沙悟浄の鼻の穴から、てんとう虫母(しずえ)が俺をジッと見ていた。
(おっ、しずえか、久しぶりじゃん!早く何か垂れ幕を出してくれよ。)
俺はしずえに期待していた。
しかし、前回と同様にしずえは俺を蔑むように・・・哀れむように見つめているだけだ。
(どうしたんだよ、しずえ?俺は寂しいんだ。何かやっておくれよ・・・)
俺は懇願するようにしずえを見つめた。
しかし、しずえの目は冷たく、そして突き放すような表情をしていた。
(俺は何でしずえがそんな表情をしてるように見えてしまうんだろう・・・てんとう虫なのに・・・)
この時はまだ俺の心の中で孤独と被害妄想の闇が拡大していくことを沙悟浄、ジャンボ、ハルミの誰一人と気づいてはいなかった・・・。
次回に続く!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
今日はデイブ平尾氏!
この曲は「傷だらけの天使」の最終回を観ていた人なら、感慨深い曲ですな。
「アキラァ〜」ショーケン&「ア〜ニキ!」水谷豊はカッコよかった。
懐古趣味のようになってきました(笑)。
それではまた!
ジョニースペード妄想物語 ラウドミュージアム未来系 | - | -